MY ONE AND ONLY@青山劇場 3月17日 17:00〜

今更も今更の話でなんだって感じですが…もあお観て来ました!2ヶ月くらい前に。


インタビューなどで非常に「old style」といわれておりましたが、なんというか大人の品がある作品だなあというのが、最初の感想でした。話の展開もいちいち唐突なんですが、転換時の小粋な演出が効いてるので、拙いとかではなく「そういうもんなんだ」って感じで受け止めちゃいましたね。ヒーローはヒロインを、ヒロインはヒーローを好きになり、脇役もなんだかんだくっついちゃってトラブルはたいしたことなく解決、ね、お約束でしょ?わかって楽しみにきてるでしょ?と言われているような。笑


たとえば飛行機が墜落する場面。幕をおろして人形劇のようにおもちゃの飛行機が墜落する様を、狂言回しのような(でも話にはまったく関わらない)男性たちが歌うスキャット的な音楽*1にのせて表現しちゃうんですよ。飛行機が墜落するとか、やろうと思えば派手な演出で観客をはらはらさせることだってできるのに、全然やらない。そんなことより、墜落したあと二人が愛し合う場面が重要なわけで、強弱のつけ方が大人〜。場面転換時も、暗転に加えて、ステージ際からのライトで下から照らしてホワイトアウトさせてて、印象が重くないんですよね。ストーリーも軽いんだけど、演出でも重くさせない。ダンスもメインはタップだけど、これも「軽やかさ」が求められるものですよね。


この軽妙な雰囲気が、とにかく坂本君に合っている…!!と私は感動したのです。こんな軽妙なミュージカルスタア、なかなかいなくないですか?なんでか最近、坂本君の舞台は昔の作品ばかりだなあと思っていたのですが、キャスティングしちゃいたくなる気持ちがわかった…ような気がしました。四季にしろ東宝にしろ、日本で上演されるミュージカルって重くて力強いものが多いと思うので、昔の白黒ミュージカル映画的な軽やかさを出せる人は貴重なんではないかと一人感じいってしまったのです。*2


坂本担の方々の感想はもっといろいろ複雑そうなんですが*3私の感想はこんな感じでしたー。そうですね、あとジャニヲタ的に考えたのは、坂本君は、社長プロデュースミュージカルやるとしたらはまるのかな?ということ。トニはプレゾンも常連でしたし、坂本・いのはら・岡田の3人でMASKもやってるんだからその路線もありっちゃありかなーという気がしたのですが、地に足つきすぎてあの非現実感を背負い切れないんではないか?という結論にいたりました。坂本君に合うような、アステア路線の紳士的で軽妙なダンスを主体としたジャニーズミュージカル作るかなあ。絶対作らないだろうなあ。でも、合宿所には昔のミュージカル映画もたくさんあったそうだし、ジャニーズの原点の一つを担ってる形になるのかな、と思いました。


それにしてもーNEVER GONNA DANCEも元はアステアだし、このMOAOの'S Wonderfulもアステアがやっていたというし、プロデューサーズのThat Faceもアステアのパロディだし、Swing!の歌詞にも「アステアのTap」とか出てくるし、V6担としてはアステアの出てる映画観なきゃ!という気にさせられますね。

*1:うろ覚えだから歌詞あったかも

*2:そういった作品が、いま世間からもとめられてるのかはまたよくわからんのですけど…

*3:台詞回しとかw