Johnny's Film Festa 2013 - 中堅ジャニーズから学ぶ仕事論


久しぶりのジャニーズフィルムフェスタ。なぜか手越がハチにさらわれたりしていた数年前からまた趣向を変え、「"ジャニーズライセンスの更新"のために島を訪れたHey! Say! JUMPがキャスター班・映像班・絵画班・音楽班・舞台班の先輩達の座談会を見る」というものでした。ちなみにジャニーズライセンス、グッズとして300円で売っていた。安いじゃん!


内容はといえば、ジャニヲタとしても笑い萌え、いち社会人としても勉強になるものでした。そして、JUMPちゃんとJUMP担にむけてジャニーズの歴史に基づく体制の正統性を伝え、「今後の自分(自担)のキャリアを考えましょう!」と呼びかける社内ガイダンス映像でした。


というのもなかなか冗談ではなく、途中で挟まれる座談会に出てくる人たちの最年少が27歳の亀梨さん。 学年的には、今年6年目の新卒社員と同じくらいで、芸歴的にはそれ以上ですね。最年長は46歳の東山さん。企業でいったら、中堅社員〜本部長クラスのお仕事インタビューといった感じ。


実際座談会をきくと、なんか商社とか食品メーカー系大手企業の中堅社員みたいな雰囲気なんです。「弊社は自分で手を挙げればチャンスが与えられる環境ですね。もちろんその分、結果は出さないといけませんが(笑)」的な!!「チャンス」と「結果」の、自分の名前にかえってくる重みはそれぞれ違うかと思いますが。座談会については、内容がかなり詳細に掲載されているのでパンフレットは絶対買いです。パンフレットにしておくのがもったいないから、むしろ書店で売った方がいい!ジャニーズの仕事論とかいって売れ…。

あらすじ
自室でアイドル雑誌の表紙を眺めながら物思いに耽る城島。「若い後輩が次々と出てくる、彼らはすでに僕らを追い越してしまってその背中すら見えない…」スッポンドリンクを開けようとすると、その賞味期限が切れていたことに気づく。賞味期限…そうだ、と思い立ったようにノートを取り出すと「これや」と何かを書き出しはじめた。

スタジオで撮影中のJUMPを待ち構えていた茂。7年目をむかえようとしているJUMPに「みんな、ジャニーズライセンスの更新はすませた?」「そろそろしようと思ってたんですけど…今度の土曜日にみんなで行きます!」その言葉に、にやりと笑う城島。

土曜日、JUMPたちは船に乗ってジャニーズライセンス島を目指していた。島に着くと待っていたのは城島そっくりの「ジョー」という男だった。ライセンスを更新するためには6つの水晶を集めなければいけないことを告げられ、JUMPは島の中を散策する。先輩達の座談会を見るごとに、水晶を受け取るが…。


雰囲気のある暗めの部屋で泡立つジャグジーにつかり、豹柄パンツで仁王立ち、バスローブを羽織る茂…。つかみがすばらしすぎる。茂ファンにはたまらないイメージ映像でしたでしょう。また次のシーンも、何か撮影中のJUMPちゃんを待ち構える茂、妙に豪華な前室で、銅製?のオリエンタルな茶器を使って優雅だった…。


島に向かう映像では、山田さんが「あれがライセンス島か…」とかなんとかつぶやくのですが、それがもう土9っぽくて。一体かれは何回このような台詞をつぶやいて来たのでしょう。それ以上に、私たちは何度このような「謎の○○に招待される□□」映像を見て来たことでしょう。土9生まれオフィスクレッシェンド育ち。

"伝え"そして"空気"を操る人 - 国分・井ノ原・櫻井・亀梨

キャスター・MC班の座談会です。亀ちゃんなぜ? と思ったけど、Going!でした。さすが、全員MCということで話がうまいです。


印象に残ってるのは、やはり櫻井さんの親知らずの話でしょうか。入院していたときに見たTVをきっかけに「キャスターの仕事をやりたい」と言っていたら、数年後にそれが叶ったという話。「うちの事務所でそういうことやってる人あまりいないな」と考えて、退院後に即事務所に話してみて…ってその行動力がもうすごい。やりたいことを公言しておけば、何か話が来たときにつながったり、真っ先に候補にあがったりするもんなんですよね。あと親知らず抜くと1週間も入院するの!?ってびっくりした


みなさんそれぞれ勉強しているって話もあった。「出すかはわからないけど、知識を入れておくだけで違う」って言葉がためになりました…。でも、この話きいてると、博もここ入っていいんじゃん!?って思わなくもないですね!趣味レポーター枠、かめちゃんと似てませんか!って言ったら怒られるだろうか。

フィルムへ映る人 - 生田・二宮・岡田

この座談会、すごかった…。何か仕事上の苦しい思いをひとつ抜けた職人たちの集まり、って感じでした。他の座談会もそういう人たちではあったんですが、ちょっと職人感が頭抜けてる。「映像役者」ということで、想いを内に向ける人たちだったからというのもあるかもしれませんね。


印象的だったのはやっぱり岡田の「基本的にジャニーズ事務所にいると、普通の役者さんの10倍20倍頑張らないと認めてもらえない」という言葉。発言に表れる決意や努力のすごさに感嘆する気持ちと、ファンが今まで悔しく思っていた部分を言語化してくれた…というすっきり感。


大体、ジャニヲタはほぼ女性なわけじゃないですか。で、女性が働くって「男性の数倍がんばらないと認めてもらえない」という言説は、まだ存在しているわけでしょう。フェミ的にどうこうと言いたいわけでなく、共感するファンもいるよな〜と思ったのです。そして、周囲からそう見られるジャニーズって「女の世界」のもの扱いされてるってことなのかな〜と。彼らが向けられる目線って「どうせゴリプだろ」「本業じゃないだろ」的な話だけではないと思うんですよね。


まーでも実際、自分が「人の10倍20倍頑張らないと認めてもらえない」って言われたら「やだよ!!!」って思うな…ほかに認めてもらえそうな場所を探すよ!だからこそ、彼らがちゃんとジャニーズにいたまま頑張ってくれたことがすごいと思うし、良かった…と安心します。岡田が20歳で辞めないで、ニノが照明にならなくて、斗真が芝居に道を見いだしてくれて、良かった。


岡田の一言で長々語ってしまいましたが、他にも岡田とニノと斗真の関係とかおもしろかったですね〜。

智&章大のLet'sお絵描き!

ここはもう…特に言うことなし!ただただ面白かった。お絵描き班ときいていたのですが、どちらかといえば大野さん安田さんのバラエティスキルを見せつけられた感じでした。JUMPちゃんたちもかわいかった〜。アリーの絵が心に残りました…。

音を楽しむ人 - 長瀬・錦戸・大倉

3人で演奏する「リリック」からはじまった音楽班。なんかいちばんゆるっとしていた!ほかの班が、ある意味「求められる」仕事について話していたのに対して、「音楽好きだから!」みたいな雰囲気だったからかな〜。亮ちゃんと大倉の学生感がかわいかったです。ここにつよしいたらいろんな意味でピリっとしただろうな〜と思うけど下2人がついていけないかもしれない…。


印象的だったのは、亮ちゃんがつくった曲について語るところで、長瀬が「願いを放つんだ」ってフレーズを個性的と絶賛するんだけど、割と定型文だろ…!という…笑 そして解釈が違うと熱く語る亮ちゃん。なぜか見てる方が感じる気恥ずかしさ!いいね〜。


実はパンフを見てみてると、一番編集されてるのかもしれない。長瀬の「音楽も芝居もクリエイトの部分では一緒。耳だけで想像させるのか、目で見て耳で聴いて伝えるのかの違い」とか、「シングルになる曲だったら極力わかりやすいフレーズを」とか、もうちょっと深堀りしてほしかったなーと思いました。ジャニーズって作詞作曲してる人たくさんいるけど、シングル曲作ってる人はさすがに少ないし。

ステージに宿る人 - 東山・坂本・堂本(光)・滝沢

もう絵面が…この幹部感!! 滝さまと光一さんは純粋ジャニ舞台班で、ヒガシ様と坂本さんは外部舞台班といった感じですね。とはいえ、PLAYZONEをやり続けたヒガシ様と十数年ジャニ舞台やってない坂本さんはまた感覚が違いそうですが。


背景が違うので意外とトークがあっさりめだったのがこの舞台班。どうせならがっつりジャニ舞台の世界観について語ってくれても面白かったよね。振り返ると「座長」というのがひとつテーマだったのかもしれません。リーダー論に近いのかな。坂本さんが「絶対笑顔でいるようにする」と言ったときに「うわー!!」って急に足をばたばたさせはじめた光一さんが印象的でした。思うところがあったのでしょうか。笑


そしてさすがヒガシ様、後輩から語られるエピソードふくめ、すてきな言葉ばっかりだった。本番前なのにパニクってる現場に対して「スタッフを信じて、稽古場でやったことを出し切れば大丈夫だ」とか。確かに専門的な人材が集まっているところでは、結局それぞれが信じ合って自分の仕事をやるしかないよね〜と思いました。


パンフにあった「"人間をどう表現するか"がエンターテイメントの仕事だから、くくりは関係ない。ミュージカルで突然歌いだすのも、人間の愛を表現する手段がそれだっただけ(意訳)」っていう言葉もすごいなああと。奇しくも、というか当たり前なのか、前項で長瀬も同じことを言っていました。ジャニーズの人ってアイドルかマルチタレントなんだけど、やっぱりちゃんと表現者として芯をとらえている人が多いし、そういう人は強いですよね。


あとは、プレゾンの舞台裏でニッキとヒガシが握手するって話が…!少年隊なんかやってよ〜!ってなぜか少年隊について熱くなる舞台班だったな…。

ジャニーズ検定

最終試験としてジャニーズにまつわる問題に5つ正解しなければいけないJUMPちゃんたち。高木君の金八のモノマネがうますぎてびっくりしましたよ…!問題の中に「SMAPがWミリオンを達成したシングルは?」というものもあって、SMAPの問題出すんだーとこちらもちょっとびっくりしました。「辛いカレーを食べた城島茂は?」という問題では4種類の茂の顔が出て来て、隣で見ていたお友達が「かわいい、かわいい…!」と大変萌えてらしたのが印象深いです。


一人ひとり消されていくも、なんとか山田・知念・中島が残って5問正解、でもジョーは最後の水晶を渡さず…「いやだ、お前らにライセンスを更新させるもんか!次々と新しい後輩が出て来て、俺たちは忘れられてしまう」これコメディにしてるけど、けっこう切ない発言。

ライセンス更新

JUMPたちが必死に「城島君に憧れてます!」「先輩達がいるから僕たちがいるんだ」「あんな豹柄のパンツが似合う人は城島君か松本君くらいですよ!」と言い募ると、だんだんほだされるジョー。うっかり水晶を転がしてしまうと、すかさず拾うJUMP。すると、6つの水晶が光り始め「Jumping to my heart〜♪」と低い歌声が…水晶から平家派のメンバーが生えて来て歌っている…!もう呼吸困難になりそうでした。またいい声で歌っているんですよね平家派の皆さん…。


「僕たちはライセンスを更新することができなかった、でも君たちは違う(うろ覚え)」という言葉がまたふざけた映像のくせにけっこう重い…デビューの重みを感じさせます。ライセンスを更新できなかった人たちの、その時の想いが精霊となってさまよっているのかもしれない島…。


まあ結局は夢オチで茂は目を覚ますわけですが、夢の中の設定としても切なすぎる。そして最後に映る、平家派の写真からのV6アルバム「Oh! My! Goodness!」とTOKIOの「青春」。平家派はライセンスを更新できなかったけど、新しいグループでちゃんとがんばれた…というメッセージでしょうか。でもなぜ「青春」。ちょっと調べたら、これJ Stormへ移籍する前のユニバ時代最後のシングルなんですね。ますますなんで??たまたま撮影場所にあったの?謎が残る!


これ実際JUMPたちは別撮りで座談会部分見てないと思うのですが、どうなんだろう、見るのかな?感想をきいてみたいな〜と思いました。