だいぶ時間があいてしまってすみません……。まだやってんのかよ感ある!今回、気になった→はまったの間のデータをとにかくいじくりまわして、何か見えてくるかな〜と思ったのですが、非常に難しくて……卒論の方向性に悩む気持ちを思い出しました。
しかしみなさん一番知りたいところは、やはり「新規の人がどこから来たのか」だったので、そちらをメインに考えていこうと思います。以前、Ⅰ期〜Ⅳ期にわけていたものを使いまして、Ⅰ〜Ⅲ期とⅣ期のデータの違いを見ていくことにしましょう。
ちなみにたまたま20年を4つにわけたため2010年〜2014年をⅣ期と分類したのですが、これが実はけっこう世間の状況ともあっている気がいたします。というのもV6全員での全国ネットレギュラー番組「VVV6」が、2010年で終了してしまっているからです。現在6人出演のバラエティ番組「アメージパング」は関東ローカル*1、つまり全国の人が6人そろいで番組を見ることが難しい環境となっています。
また、インターネット史で言えばTwitter、Facebookなどに代表されるSNSの普及転換期が2010年だったと言われていたような*2。それまでの時代とは、TV上もインターネット上も環境が変わってきている中で、V6ファンになるプロセスにどんな変化があったのでしょうか。ここで改めて、Ⅰ〜Ⅲ期とⅣ期におけるそれぞれの比率を比べてみましょう。*3
V6ファンアンケート
調査期間:1月13日〜2月1日/調査方法:インターネットアンケート/調査人数:859名
Ⅰ〜Ⅲ期(’94年〜’09年/n=363)とⅣ期(’10年〜’15年/n=493)の比較
※「メディア」「ジャンル」のn数は同じ
え〜、努力は認めていただければ……。本当は流行りのカスタマージャーニーマップみたいなやつがつくりたかったんですよ、本当はね……。情報量が多すぎて余計わからなくなったような気がしないでもない。関連してるものには線を引いてみたけど、それぞれ上位3つずつをひろっているから、こぼれているものはたくさんあります。あくまでも全体のざっくりした傾向です。*4
ポイント1:動画サイトの存在
前回も話題にしましたが、動画サイトの存在はかなり大きくなっています。というのも、Ⅰ〜Ⅲ期と比べて明らかにファンになる人の行動様式が変わっているからです。気になる→検索→動画、の流れが多いことは、みなさんだいたい予測がついていたのではないでしょうか。
「そりゃ、6人でのTV露出(個人は除く)が減ってるから動画出が増えるでしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、そもそもこのアンケートではⅣ期ファンが一番多いのです。単純に「これまでの、はまるプロセスに存在していた”TV”が”動画”に置き換わっただけ」という説明では、不十分な気がします。もしかして、これまで”TVのV6”だけを見ていたらファンになっていなかった人たちが、動画サイトからファンになっているのでは?
実際にⅣ期の方がはまったきっかけをみると、「歌番組」「コンサート(映像)」で4割を占めています。動画サイトにはバラエティ番組の映像も多くあがっているにもかかわらず、パフォーマンスの方で落ちている人が多いんですよね。TVで歌を披露するなんて年に数回だから、TVだけ見ていたらパフォーマンスに触れるのは難しい。今までファンになっていなかった「パフォーマンス重視層」が、新たに参入してきている可能性はあります。
といっても、V6のパフォーマンス自体が変化していることは考慮しなければいけません。インターネット検索でたどりつく層の好みと、現在のV6のパフォーマンスの方向性が一致していた、あたりが結論として妥当なのかも。
ちなみに、動画サイトへ辿りつく人が数百〜数万人だとして、TVだと視聴率1%で約40万人が見ている計算です*5。そりゃTV露出を増やしてはまってもらった方がいいさ……という気もしますが、結局熱心なジャニヲタになる人なんか世の中で少数派(体感だと、女子校でも40人中2〜3人とか)なんだし、V6はもう平均年齢38歳のグループだし、よりファンになりそうな人の多いネットで展開した方が効率は良いのかもしれないですね*6。定期的に姿を見るためにもTVには出続けてほしいですけどね。ていうかその前にジャニーズはネット展開してなかったわ〜ウケル〜。
一応今回も言います。動画サイトに番組やコンサートの映像を勝手に上げるのは違法……PVくらい公式にほしいよー。
ポイント2:映像は強い
初期はCDや現場も入ってきていたのですが、Ⅳ期になると、気になったきっかけもはまったきっかけもオール映像です。「映画」「DVD」の占める割合が大きくなっているのは、みんなDVD1枚くらい買うのにあんまり躊躇しなくなってるのかな、と思いました。
ちなみにV6のDVD自体は2001年から発売されています。もっと「DVD」が上がってきても良かったのに、Ⅰ〜Ⅲ期ファンは全然DVDをあげていなかったのはなぜか。Ⅰ〜Ⅲ期がファンになったときの平均年齢が17歳、Ⅳ期がファンになったときの平均年齢が22歳だったので、使えるお金の差も関係しているのかも。*7
ポイント3:よりグループ志向へ
Ⅰ〜Ⅲ期は気になったきっかけにもはまったきっかけにも「ドラマ」が入っています。しかしⅣ期になると、はまったきっかけから個人活動が姿を消すのです。担当欄に「全員」という回答が多かったのもⅣ期です。パフォーマンスから入っているため、担当を決められない!という人がけっこういるみたいです。
特に動画サイトでは「わちゃわちゃ」や「6人のパフォーマンス」が好んでアップされていますから、グループ男子好きな人が集まるのは当然と言えるのかもしれません。が、世の中の風潮としても似たような傾向があるのだとしたら、某Sexy Familyやら何やらに思いを馳せずにいられない……*8。
ポイント4:学校へ行こう!の強さ
どの期の「気になる」「はまった」きっかけにも入ってくるバラエティ番組という項目。内容はほとんど「学校へ行こう!」です。一時期「VVV6(東京Vシュラン)」の視聴率が高めになったり、学校へ行こう!終了後にいくつか番組があったり、個人で出ているレギュラー番組があったりしても、「学校へ行こう!」だけが強い。結局、出ている人に萌えられる番組でなければ、ファンになるきっかけとして作用しないということがよくわかりました。*9
TVも別に、ファンを増やそうと思って番組を作っているのではありません。視聴率をとろうと思ってつくっているのだから、ミッションV6が早々に終わって、全然V6の必要なさそうな番組がはじまっても仕方のないことです。が、視聴率がちょっととれて誰にも内容を覚えられていない番組と、視聴率がめっちゃ低くてずっと語られる番組だったら、どちらの方が幸せなんだろう……とも考えてしまいます。いやむしろミッションV6とアメージパングの視聴率そんな変わんないんだからミッションV6復活の方がいいんじゃない!?ねえ!?
ポイント5:図書館戦争
Ⅳ期の「V6が気になったきっかけ」として18%を占める「映画」中では、「図書館戦争」の割合が一番大きくなっています。
比べたいわけではないですが、興行収入やら賞やらの部分では「永遠の0」の方が上ではあります。それでも「図書館戦争」の方がV6に落ちるきっかけとしては強い。身も蓋もないことを言えば、図書館戦争の方が「萌える」からだろうなあ、と思います。原作者の有川浩先生も、いい意味で”少女漫画”なところを入れていると、あとがきかなんかで発言してたような。SMAPブレイクに月9ドラマが、嵐ブレイクに「花より男子」が必須であったように、アイドルの入り口には恋愛ドラマが有効なのかもしれません。恋愛感情持ってないよ!という方も多いと思いますが、萌えと恋愛は近いところにあるんだろうな〜と、改めて思った次第です。
映画「図書館戦争」の続編は、2015年10月に公開されます。これはかなりのチャンス! もし仲間を増やしたいのであれば、積極的にまわりの友達を誘って行きましょう。
今後の展開について
ここから先は余談のようなものです
おすすめ動画は「修学旅行」「Supernova(セクバニコン)」「大人Guyz(PV)」
V6に興味を持ち始めた方がいたら、おすすめなのは、この3点。「バラエティのV6」「かっこいいV6」「かわいいV6」を見せられるお得な3枚セットです。参考までに、Ⅳ期の方がはまったきっかけになったコンテンツ順位(上位)を下記に。
もしTV番組をつめた布教用DVDを1枚作るならば「修学旅行傑作選」「Sexy.Honey.Bunny!(歌番組)」「will(少クラプレミアム)」「Supernova(Music Lovers)」あたりを入れておくといいかもしれませんね。
インターネット上の受け皿を充実化
TV・映画は入り口として有効ではあるが、受け皿にはならないということがよくわかりました。なんとしても図書館戦争の続編公開までに、ダンス系PVをガンガン公式に上げてほしい! フルじゃなくてもいい! (一番実現したがってるのはエイベックスさんだったらすみません…)
ファン側は、単純にNEVERまとめでエピソードまとめをつくるだけでもいいんじゃないかなと思います。私はメンバーのエピソードを覚えるのが苦手なので、誰かが集めておいてくれるとうれしい*10。もちろんブログもいいですよね〜。
ファンコミュニティが盛り上がる施策
まあネット上に本人たちの映像を載せられないなら、公式トレス素材や公式3Dモデルを配布してニコニコ動画で使ってもらうとか……修学旅行トレスがあれだけヒットしたんだし…でも狙ってやっても難しいものでしょうか。
あとは、サイト内なら動画や画像保存もOKなことはわかっているので(例:滝CHANnel)、CDにID/PASSをつけて、サイト内でPVを見る→好きなところをキャプチャ→サイト内で保存した画像のリンクをSNSに貼れるようにする、とか……要は今Twitterでみんなが勝手にやっていることを、公式にできるようにすると「違法だからRTしづらいな」という人も気軽に広められるようになるんじゃないか、とか。
ID/PASSを発行して登録すると1人分の動画が見られて、SNS上で仲間を集めると6人バージョンの動画が見られる、とかも面白いと思うんですよね。なんか古参の人とかめっちゃ怒りそうな気もするけど(なんでかわかんないけど怒りそう)。
これだけジャニヲタがSNSやっているのだから、そこに入り込み過ぎないで盛り上げられる面白い企画があってもいいのではないのかなあとは思います。ただ距離感を間違えると、みんなすぐ怒るから気をつけないといけないですが……。なんでジャニヲタすぐ怒ってしまうん?
SMAPモデルのジャニーズというのは完全にマスベースで、TV番組で広く名を売って、そこから濃いファンに至るまでピラミッドを作るようなイメージだったと思います。しかしSNSの時代では、いきなり濃い情報が伝わって来る。Twitterで担当外グループのコンサートグッズ画像が常時流れてきたり、なんかおじいちゃんと呼ばれる刀剣が人気らしいと知ったり……。そういう時代なんだから他のグループのファンが「V6、盛り上がってるんだ」と驚くような、楽しい企画がいっぱいあればいいのになあ、と思ったりします*11。
ああ、また長くなってしまってすみません。もうちょっとだけ続くけど、あとはデータだけなのでさくさく更新して、3月中には終わらせます!
*1:なんと関西圏では放映せず…
*2:ソース忘れたのであとで見つけたら貼ります…
*3:ちなみに気になる→はまったの実際の流れを追ったデータもあるんですけど、細分化されすぎて何が何やらだったので、あくまでもざっくりしたデータのみで見ていきます……
*5:参考:視聴率からの視聴世帯・人数の推定 | ビデオリサーチ
*6:毎週TVでパフォーマンスを披露しているSMAP様のすごさ……
*7:あくまでも今回のアンケート結果の話
*8:嵐が好まれるんだからそりゃあるだろ〜とは思っています
*9:がこいこもファン的に全然おもしろくないコーナーたくさんあったけど…毎回ロケは出てたから……
*11:あんまりファンのところに降りてきてほしくないという気持ちもとてもよくわかるんで、やっぱりさじ加減が難しいんだろうけど