V6のコンサートを振り返る (2) 2005年〜2008年

長くなってしまって恐縮ですが、引っ張るようなものでもないのでこのまま…。

V6 10th Anniversary Concert 2005 「musicmind」(2005年11月2日〜12月28日)

コンサートの特徴

  • 10周年!
  • オープニングに新兵器「V6ターボ」
  • Shelter解禁

10周年の記念コンサートということで、もうほとんどお祭りのようなコンサートでした。オープニングは次々にこれまでのコンサートロゴが流れ、時計の秒針が進む音とともに、円盤状の空中ステージ「V6ターボ」が上から降りてくるという演出。もうこれだけで泣けた。V6ターボ、「新兵器」と煽っていた割にその後どこでも使われないような…。

全体の構成としましては、特に前半が良かったかな。1回目のあいさつMC明けから、コンビ曲×3→カミ曲トニ曲→6人曲(手旗信号)、ソロ×6→岡田ソロ『ユメニアイニ』で全員集合→デビュー曲…と、コンビ・トニカミ・ソロ・6人曲すべて入れて来てデビュー曲で締めたのが心憎かった…とあとから思ったけど、当時は「もっと6人曲増やして!」とも思っていました。うーん、欲張り。
ソロは何よりも封印されていた『Shelter』解禁が大きかったですね。初日、会場中が割れんばかりの歓声というか完全に咆哮でした。これで振り付けがオリジナルのものだったら完璧だったんだけど!あとは『絶妙Music!』がとても好きで、音源化を願っています。後半もお祭り感はあったけど、生バンドだからか、わりとシックな10周年だったかもしれません。

何がおそろしいかというと、ここらへんからブログに自分のレポが残っていることだ*1 。芸風が古い!

個人的な思い出
『絶妙Music!』で振るハンカチ(『Orange』初回Bの特典)を買うお金がなかったので、100均で買ったオレンジ色のバンダナを振ってごまかしていた。今だったらさくっと買いますけどね…。

V6 SUMMER TOUR 2006「グッデイ!」(2006年8月3日〜9月1日)

コンサートの特徴

  • 要素をそぎ落とした、シンプルなコンサート
  • 現在のV6のパフォーマンスに近くなってきた
  • ソロがおもしろい

10周年を終えて、どう来るのかな〜と思っていたら前年にも増してかなり大人なコンサートになっておりました。具体的に言うとですね、セットや演出をシンプル化して、ダンスなどのパフォーマンスを高めていった…といえばおわかりかと思います。そう、現在のV6の印象にかなり近いコンサートを作り始めたのが2006年だったのではないでしょうか。それまでは「V6のコンサートを観に行く」気持ちだったのが、「V6のパフォーマンスを観に行く」気持ちに変わった感じ。本人たちもかなり意識していたようで、パンフレットなどを読んでも6人が6人とも「コンサートをがらっと変えていく」「要素をシンプルにそぎ落とす」と発言していました。

それまでのV6は、けっこうセットにお金をかけて豪華なコンサートを行う印象でした。でも後輩グループが次々とドーム公演を行う中、どうしたって大掛かりなセットで与える印象は勝てないのですから、自分たちの身体で勝負するしかない。…と、メンバーが考えたかはわかりませんが、ここで方向性を変えたことが、今「V6って面白いよね」と言われることにつながっているなら、ものすごい英断でしたよね。井ノ原さんも「5年後、10年後のコンサートをどうしよってところまで考えた上で、そこへ持っていくための11年目」と語っています。だから言いたいことは、なぜこのコンサートが映像化されていないのかと…!

本編で良かったのはアリーナを走るトロッコに乗せられたスクリーンに6人の顔が映っており英語詞のラップを歌っているという近未来SFのような雰囲気のオープニング、そこからの『強くなれ』『MASSIVE BOMB』『MAGMA』とゴリゴリ曲で続いていったのもかっこよかった。『EASY SHOW TIME』イントロコンビの振りは身体が絡まりお互いにセクハラしまくってたのがかわいく、『Train』では最後上から撮った映像がスクリーンに映っていたのがいいなーと思った覚えがあります。6人アカペラで入った『晴れすぎた空』も、「シンプルに」という演出テーマを表していたのかも。
あとはそれぞれのソロですね。三宅さん・岡田さんが洋楽で、オープニングから6人曲が続いたあとの「このコンサートのテイストを決める大事な場所」にあえて持って来たそうです。特に岡田ソロの『Justify me』には歌詞に託して、変わっていくV6を「受け入れてくれ」という意味も込めてたらしい。


Nate James - Justify Me - YouTube

井ノ原さんが長野さんのために作ったことで話題の『つぼみソング』かわいかったな〜。出色だったのは井ノ原さんソロの『ドギ☆マギWonderland』で、ポップなアレンジにした曲を歌いながら井ノ原さんがどんどんおしゃれしていく、それを5人が手伝っていく…という流れでした。たとえば博は帽子をかぶせてあげて、鏡でよし!みたいな。フレームが3色ボーダーのめがね、ドット柄のシャツにドットの蝶ネクタイ、ギラギラベルトにピンクパンツ…と衣装もポップでセンスよかったです。

個人的な思い出
鹿児島遠征がたのしかったです。

V6 LIVE TOUR 2007 「Voyager」 -僕と僕らのあしたへ-(2007年9月28日〜11月18日)

コンサートの特徴

  • コンセプト「航海者」だけど船モチーフにはしなかった
  • 照明での芸の細かさ
  • 井ノ原さん結婚

アルバム『Voyager』を引っさげた全国ツアー。訳すと「航海者」なのでコンサートをつくりやすそうなわけですが本人たちは「船をモチーフにしたりはしたくない!」と語っていたのが印象的でした。グッズもね、かっこよかったんですよね。「A person who goes on a long journey, especially by ship to unknown parts of the world」*2って全面に書いてある。また、ペンライトはピンク色でこれはファンの色を表していたそうです。メンバーの6色+ファンの色で虹の7色*3を表すとともに『Voyager』の7文字が完成する構成でした。最後の『僕と僕らのあした』では6色の照明を使ったあとに客席をピンクに照らして、芸が細かい!DVDで見てるとわかりやすいんだけど、会場では自分たちに何色の照明が当たっているとか意識していないから、気づいたときに盛り上がるんですよ。

内容としては途中で「…解散しないよね!?」と思わせるほどのVoyagerっぷり。『ハジマリ』でフォトムービーが流れたときとか、どきどきしました。またこの初日に井ノ原さんが結婚報告をされたわけで、いろんな曲で「な、なんであいつの顔が浮かぶのよ///」って感じに重ねてしまいました。メンバーの結婚という今までになかった局面をむかえて、V6自体の形が変わっていくのかな、という予感も「Voyager」という言葉の中に見出してしまったコンサートでした。実際は、そんなに大きく変わることなんて何もなかったんですけどね。

個人的な思い出
本屋でたまたま見かけた本にツアーロゴが似過ぎでびびった。 

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V6 LIVE TOUR 2008 「VIBES」(2008年8月1日〜8月31日)

コンサートの特徴

  • 岡田さん演出、よりクリエイティブコンセプトがしっかりしたコンサートに
  • 森田さんが衣装を担当、そして炎上(物理)

岡田さん演出のコンサート!さすがクリエイター気質なだけあって『VIBES』というコンセプトをしっかり表現しようとしていたコンサートだったと思います。一方で「見ている」要素が大きすぎて、あんまり歓声を出せなかったなーと思ったりもしていた。曲が終わったあと、拍手してしまう感じです。だから逆にDVDで何回も見返しているし、公演中ですら友達と「これは映像化した時が楽しみだね」と話していました。
あとはあの、DVDで岡田さんが「コンサートの最後に『俺たちがV6』ってなんで今更」「絶対言わせないようにバラードで終わらせた」といったことで物議を醸したり…あ、青い…!でもかなり成長して実力をつけた段階で、自分がそれまで「こんなのダサい」とか「こうした方がいいのに」とか思ってたことを改める機会があったらそれは尖ってしまうだろうな…。個人的には「俺たちがV6」大好きですが、ダサいと思ってしまったり偽悪的なことを言ってしまう気持ちもわかるし、伝統を否定することで新しい試みが生まれるかもと考えたらなんとも難しい問題なんです。結局、その後「俺たちがV6!」は復活するようになりました。今は、どう思ってるのかな?きいてみたいですね。

なんだか微妙な入りとなってしまいましたが、本当にコンサートはどこを切り取ってもかっこいい。「VIBES」ということで、「振動」「波動」をテーマにした映像と6人のパフォーマンスの融合がとても素敵でした。私が好きなのが『Crazy world』で、6人の背中から灰色の煙が伸びててダンスにあわせて動いてる映像、大サビのところで煙に色がつく演出とてもいい。「エロパスタ」と呼ばれる『VOLTAGE』の黄色のひもでできたかごが締まるのもガン見ポイントです。あとはPafumeを意識したようなダンスの『nostalgie』、曲自体もとても好きなのですが、最初の6人集合ポーズの神々しさ…花道を歩くとき博がいつも坂本さんにちょっかいかけてたのもかわいかったです。『LIGHT IN YOUR HEART』のカーンってとこで博の手から光が出てくるのも最高ですよね…。
森田さん担当の衣装は、ツアートラック炎上事件で1回燃えてしまう事件が…本人からも「すべてのエネルギーをかけてたから、くさりそうだった」という言葉、気の毒すぎる。マネージャーさんが元KAT-TUN担当だったから、かき集めてくれた衣装がちょっとKAT-TUNぽかったんですよね。代々木ではまた作り直せてよかったです。モリコレ(森田コレクション)はもっとカジュアルダウンしたものかな?と予想していたけど、オスカル風衣装などドレスアップしたものも作ってくれてうれしい驚きでした。

個人的な思い出

グッズだった博の顔つきTシャツを部屋着にしている。

*1:本当は2004年のレポも残ってるんだけど、当時やっていたサイトのテキストなので、ブログには残っていない。PCの中のどこかにあるはず…というレベル

*2:「長い旅へ行く者、特に世界の知らない場所へ船で行く者」これ辞書の言葉なのかな?

*3:実際の虹にはピンクは入ってないみたいです